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2011年11月

2011年11月29日 (火)

奈良博で正倉院文書が展示

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12月6日~12月25日奈良国立博物館名品展「珠玉の仏教美術」において、正倉院文書が展示されます。

「浄野人足解(宝亀五年十月十六日)」 ……これは正倉院から巷間に流れた文書の一つです。『正倉院文書拾遺』には所蔵者不詳として掲載されていますが、その後、奈良国立博物館の所蔵品になりました。奈良~鎌倉時代の写経断簡を多く集めた手鑑「紫の水」に収められています。また、同じ展覧会場では、天平十三年に左京の高史千島らが発願して書写させた「大般若経」の遺品も同時に展示されます。

http://www.narahaku.go.jp/exhibition/2011mei/2011mei_77_shoseki.html

あわせて、12月18日(日)には、同館の野尻忠氏によるサンデートーク「写経生の労務管理」が開催されます。

http://www.narahaku.go.jp/events/sunday.html

2011年11月 4日 (金)

韓国で正倉院文書の講演会

2011年11月4日、韓国ソウルの国立中央博物館において、正倉院文書の講演会が開催されました。講演者は、本会代表の栄原永遠男氏、先日の研究会でご報告いただいた山下有美氏、委員の仁藤敦史氏です。韓国における今後の正倉院文書研究の発展が期待されます。

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【連合ニュース】
〈文化ニュース〉正倉院古文書講演会

国立中央博物館は、来たる4日午後2時、博物館教育棟において、日本の正倉院文書に関する講演会を開く。

正倉院文書とは、日本の奈良・東大寺境内にある、日本の古代皇室の宝物倉庫である正倉院に所蔵された古文書を指し、韓国ではほとんど失われてしまった古代社会の戸籍などを含んでいる。

韓国古代文字特別展の関連行事のひとつである今回の講演会では、正倉院文書研究分野で著名な日本国立歴史民俗博物館の山下有美研究員が、仏教写経文書の分析を通じて、これらを直接書き写す仕事に従事した写経生たちの哀歓を紹介する。

文書複製事業を担当する同博物館の仁藤敦史教授は、文化財保護と展示、調査等への活用のために、質の高い複製本製作が必要である点を強調し、複製の方法論と実際の事例を紹介する。

正倉院文書研究会会長の栄原永遠男・大阪市立大学教授は、正倉院古文書が歴史学のみならず、仏教・文学・語学・政治・経済史と情報・統計学・食物史・服飾史などにおいても、広範囲に活用されていることを概説する。(2011.11.02、キム・テシク記者)

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【読書新聞】
国立中央博物館、日・正倉院文書関連講演会を開催
関連する韓・古代文書の理解に役立つ内容

日本の正倉院文書についての情報を得ることができる講演会が開かれる。

国立中央博物館は、来たる4日午後1時30分より、特別展「文字、その後:韓国古代文字展」(2011.10.5-11.27)の関連行事として、講演会を開催することを明らかにした。

正倉院文書は、日本の奈良・東大寺の正倉院に伝来した、古代日本の戸籍と仏教経典の写経関連文書である。今回の講演会では、日本国立歴史民俗博物館の山下有美研究員が、写経文書を通して、仏教経典を写した者たちの哀歓など、生活の様子を説明する。

また、正倉院文書の体系的な複製事業を担当している、日本国立歴史民俗博物館の仁藤敦史教授は、文化財保護・展示と調査等への活用のため、質の高い複製を製作する必要性を強調し、具体的な複製事業の方法論と、一般への資料提供の実態を紹介する。正倉院文書研究会会長の大阪市立大学・栄原永遠男教授は、歴史学のみならず仏教史、仏教学、文学と語学、政治、経済史と情報、統計学、食物史、服飾史などにも文書が多様に活用されていることを紹介する。

このような研究紹介は、展示品の理解を助けるのみならず、国内ではいまだ不毛地状態とも言える正倉院文書研究を理解することにより、新羅村落文書や白紙墨書大方広仏華厳経跋文など、関連するわが国の数少ない古代文書について、比較の視角を提供するものと期待される。(2011.11.03、ユン・ビンナ記者)

2011年11月 2日 (水)

第30回定期研究会が開催されました

2011年10月29日(土)午後、大阪市立大学文化交流センターにおきまして、今年度の定期研究会が開催されました。

Aisatsu_2 代表・栄原永遠男氏による開会挨拶では、冒頭で、突然の訃報が伝えられた初代代表・皆川完一先生への黙祷が捧げられました。ついで、韓国国立中央博物館で開催中の特別展に正倉院文書の複製(国立歴史民俗博物館蔵)が展示されていること、それにあわせて正倉院文書に関する講演会がおこなわれることに触れ、海外でも正倉院文書研究に関心が集まりつつあることを紹介されました。

Hokoku1 第1報告の小川靖彦氏「天平初期における呉桃紙を用いた体系的経典書写―古代文書記載日本古代巻子本書誌データの作成を通じて―」では、文献に現れる〈装飾性の高い巻子本〉経典に注目し、色紙経、特に呉桃(胡桃、クルミ)紙経の位相について検討されました。呉桃紙の実際の色合いや五色紙における位置付けなど、多くの興味深い指摘がなされました。

Hokoku2_2 第2報告の渡部陽子氏「正倉院文書にみえる帙」では、経典を包む〈帙〉の種類や構造、製作を担当した機関やその作業工程などを、正倉院文書の記述から復原されました。写経事業の全体像を把握するためには、帙の製作を担当した〈造帙所〉などのように、写経所以外の場も視野に入れて考える必要があるとの問題提起がなされました。

Hokoku3 第3報告の山下有美氏「勘出・正書の実態と布施法」は、写経の誤字脱字等をチェックする〈校生〉が、その仕事でミスをしたり怠った場合に課せられる、給与上のペナルティを含む〈布施法〉について検討されました。校生の仕事の実態やその人間関係にも迫る、意欲的なご報告でした。

Kaijo1_3 当日は、北海道から九州まで、多くの方々のご参加を得て、盛会のうちに終えることができました。次回研究会は2012年10月27日(土)、会場は今年と同じく、大阪市立大学文化交流センター(大阪駅前第2ビル6階ホール)で開催予定です。 

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