第39回定期研究会が開催されました
2021年10月30日、オンラインではありましたが、2年ぶりの定期研究会が開催されました。
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第1報告の村上菜菜氏「古代東大寺領荘園関係文書および図に記された「村」」は、東大寺が所有権を主張するために作成した荘園関係史料に、「村」が書き込まれた理由を追究しました。「村」が税の収取単位で、地方社会を構成する一単位であったためとしました。
第2報告の浦木賢治氏「静嘉堂所蔵古写経群の概要と調査に関する中間報告」は、古写経の伝来の経緯を考察したもので、滅多にお目にかかれない静嘉堂所蔵の長屋王願経・五月一日経・神護景雲経・善光朱印経などを、鮮明な画像とともに紹介しました。
第3報告の三野拓也氏「造石山寺所の雇用労働力」は、造石山寺所関係文書にあらわれる「雇工・雇夫・様工」などを分析しました。材木の伐採と製材、運漕と組み立て、塗装、檜皮の採取と葺作業など、石山寺増築工事を支えた労働力の実態をあきらかにしました。
オンライン開催ということもあり、米国や韓国・シンガポールなど海外からの参加を含む、計70名の参加がありました。
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次回は、2022年10月29日(土)午後、奈良市内での開催を予定しております。
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